ドイツのサッカーの強さの秘訣とドイツ社会

ドイツのサッカーは強い!

10年以上ドイツの育成現場に立たれている中野吉之伴氏がゴールを取るための独自の指導法、練習の作り方について語ったお話の一部をご紹介します✨

『ドイツではアタッキングサードに侵入してシュートを狙わない選手は監督やコーチに指摘を受けます。もちろん、闇雲にシュートを打つわけではありません。

ボールを回しながらアタッキングサードに運んだ瞬間にはシュートを狙うというギアが入っていないと檄が飛ぶ。

常にどの選手もシュートが打てると感じた時はゴールを狙うという習慣が普段の練習からセットされている。

だから、ドイツの子どもたちは試合でもみんなシュートを打ちたくて仕方がない!

どこかでリスクにチャレンジしないとゴールが生まれないということをドイツ人だけでなく、ヨーロッパの人はみんな知っていること。

だから、どこかでリスクチャレンジをする…。』

以上が中野氏のお話です。

 

ドイツは確かにサッカーが盛んで、幼少の頃は男女ともにサッカーに夢中になる時期があります。

上記のように、練習の仕組みとしてシュートを打ちたくて仕方がない状況に環境を作っている点はもちろん興味深いのですが、「何故失敗を気にせず、リスクにチャレンジしないとゴールが生まれないと感じ、リスクを承知でチャレンジするようになるのか?」について、少し考えてみたいと思います。

これは監督から檄が飛ぶからだけではないと感じる。

ドイツでは学校でも家庭でも、自分が意見を言う場、環境がたくさんあるけれど、先生や親は基本的にそういった各々の発言について肯定するのが常です。

当人がそう思えばそこに正しい間違いはないというのが根っこにあります。

 

だから、ドイツ人は大人になっても、その意見が正しいかどうかはともかく発言した人が評価をされます。

シュートでいえば、外してもシュートをした人が評価をされるということになります。

この環境って日本の教育現場にももっとあったら良いと感じます。

そうすれば日本の子ども達も自己肯定感の強い、自信を持って生き抜く力のある人が増えると思います。

 

人の価値観を押し付けられて育つのか、自分の力でしっかり考えて価値観をつくっていくのか、その違いは人生に大きな開きを生むでしょう。

 

サッカーに限らずトライ&エラーが何回でも出来て、エラーがあってもトライをする人を評価する社会。

もっと人が伸びやかに生きることができる社会。

 

「既得権益ばかりを守り続ける社会、レールから外れないように忍耐強く我慢して生きる社会」から「シュートに何度でもチャレンジし豊かに生きる社会」づくりに貢献していきたいですね。